経営が行き詰まった人から、

〈どうしたらよいか〉と

解決策の相談をうけました。

わが身の如く思って世話をしましたので、

〈なぜ身銭を切ってまでするのか〉と

言われることがあります。


その世話ごとは他人の為ではありません。

何故そのような〈悪い事態となったのか?〉の

要因と経緯がよくわかって己の為になりました。

そのような貴重な体験をタダで損をせずに

僅かな時間とお金で買うと思えば安いものです。

〈あなたのように時間とお金の余裕があれば

私も奉仕をしたい〉と軽々しく言う人がいます。

そのように言う人は〈ストレス解消!〉といって、

麻雀やゴルフなどの道楽をよくします。

それらの道楽や趣味も時間とお金がいるものです。


〈ストレス解消〉には社会奉仕のほうが

より効果的です。

人様のお世話の社会奉仕を道楽として、

身の置き処を変えれば、

心の置き処も変りストレス解消となるものです。

ストレス解消しない時は己の欲が要因となっています

〈これだけ善いことをしているのに誰も認めない〉と

嘆く人が多くいます。

叙勲という名誉欲のため振舞っている人がいます。

しかしこの世には、

〈善いことを他人に知ってもらうためではなく

他人のため奉仕をしている〉尊い人びとがいます。


〈他人に為したる善行は忘れるべし〉であり、

〈恩をきせる奉仕は後で腹が立つのみ〉です。

〈腹を立てる程の奉仕〉なら

 最初から奉仕活動をしないほうがよい。

陰徳は「情けは人の為ならず」となります。

〈偉い人〉だと云われる人が      

偉いことを為すとは限りません。

偉いことを為すから〈偉い人〉なのです。

このような人を「偉人」と言っているのです。


本当の「偉人」は誰であるかに気づかず、

その人の肩書や地位という風体に迷わされて

「偉人」と格付けしていることが随分と多い。

偉人とは

「他人に為すを〈善〉、己のみ為すを〈悪〉、

他人と己れを共に為すを〈和〉」といって、

「滅私奉公」を信条とする人を指しています。