つぶれる会社の社長は、

一、特権で会社のお金が勝手に使うことができるから

 そのお金の価値がわからなくなってきます。

二、そして、社員の顔がどちらを向いて

 〈何を考えているか〉全くわからなくなってきます。

三、そのうえ胡麻すり族の出入りが多くなり、

 〈どれが本当か真実か〉が全くわからなくなる。

 

そして、会社が潰れてから〈なぜ倒産したか〉が

全くわからずお仕舞いのチョンで終わります。

なぜ潰れたを社長がわからずとも、

知っているのは取引先とお客様だけです。。

失敗が続くからと悲観することはありません。

永い人生では誰でも一度や二度ぐらい

気軽に成功した経験があるものです。

そのような人生経験があるかぎり

〈なにくそ、又頑張るぞ!〉と腰を据えて

たゆまず努力を続けておれば、

過去において成功したように

チャンスは必ずやってくるものです。

 

早くきたチャンスは小さいが、

長くかかったチャンスは利息がついて

大きな成功となってやってきます。

成功者を妬んで、

「あなたは安い時に買った土地だから良いのだ!」

「あなたのように一等地で商売するなら

 誰でも成功する」と言う人がいる。

そのように言う人は、

その時期にその一等地をなぜ買わなかったのか?。

時の相場としては決して安かったのではない。

一等地で商売して失敗した人が多くいるではないか。

 

自ら努力をぜずに他人の成功を妬み、

それらの成功はすべて好運だと判断して

自ら成功するのを放棄した人であります。

〈マンションを買って貸したら気軽に儲かる〉と

不動産屋からぼろ儲けの話しを持ち込まれました。

「初対面の私になぜ儲けさせたいのですか?、

 私より儲けたい人が他に沢山いるでしょう?」

「あなたに儲かって貰いたいと思ったからです!」

「気軽に絶対儲かるならあなたの会社がしなさい?」

「自分には資金がないからです!」

「貸してくれる銀行を紹介しましょう!」と言ったら

その外交員は腹を立てて帰りました。

 

一日で予期せずに思わず大儲けをすることは、

一日で予期しない大損をする危険がはらんでいます。

この世の中で最大の「掘出しもの」は、

努力と時間であります。

何故ならば、タダで手に入るからです。

 

失敗した者でなければ、失敗した心境はわからない。

だから、失敗したことがない成功者が、

その成功をいつまでも持続する保証は何もない。

 

三度続けて成功するよりも、

二度成功して一度失敗のほうがよい。

何故ならば、一度失敗すれば

その失敗によって謙遜さが生ずるからです。

賢い社長は不運の中からでも幸運を引き出すが、

愚かな社長は幸運から災いを引き起こします。

賢者が失敗すると愚者の慰めものとなります。

愚者が失敗すれば凡人の笑いものとなります。

賢者は愚者が失敗するのをみて、

それ事態を憐れんで自分自身の参考にします。

 

失敗は他人のせいではありません。

すべて己のせいであります。

失敗を他人のせいにしていると、

次の成功がこちらを見捨てて

寄り付かないようになります。

〈苦労をした〉ので成功者になるという保証は

誰もしてくれません。

でも、

成功するには〈苦労する覚悟〉が必要なのです。

 

立志伝者の体験談を聞き

凡人は〈どうしたら成功するだろうか〉を

真剣に聞いています。

賢い人は〈どうしたら失敗するだろうか〉を

真剣に聞いています。

 

昔から「失敗は成功の母」と言われています。

 

創業者は妻に尋ねました。

「心配で死ぬに死に切れない

 後継者の伜は大丈夫だろうか?」

妻は夫に言いました。

「心配ならいま生きているうちに

 見届けてから死になさいよ!」

創業者は即座に決断して、

息子に会社のすべてを託すことにしました。

妻の助言は的中して

心配が無くなり長生きをすることになりました。

 

初代は己のやりたい放題やってきました。

二代目に、そのまま継げと無理を言いました。

二代目は、初代の成功ばかりを真似ながら、

    初代の失敗したことのみを批判するのです。

二代目が、無理なく引き継げるようにすることは、

    初代の責務であることに気づきました。

 

親父と息子を併せて一代目です。

息子が失敗すれば親父の責任です。

息子と孫を併せて二代目と思えば、

孫が失敗したら息子の責任となって、

非情のようだが親父にはまったく関係なし。

 

 

創業は容易く、継業は難しいものです。

拡大は容易く、縮小は難しいものです。

借金は容易く、完済は難しいものです。

自力は容易く、他力は難しいものです。

言うは容易く、実行は難しいものです。

結婚は容易く、離婚は難しいものです。

騙しは容易く、弁解は難しいものです。

容易くも難し、難しはなお難しいものです。

 

 

この世に生を受け一つしかない命を

殺すも生かすも家族ぐるみで社長を信じ、

会社のために影武者のごとく働き、

すべてを捧げきた社員だから、

社員は社長の分身でもあるのです。

 

会社に定年制があるように、

命にも平均寿命という定年があります。

定年がきてから辞めろと言われ

「ハィ、大へんお世話になりました。

 ありがとうございました」と、

未練なく言える人になりたいものです。

〈武士の魂は〉刀といいます。

それに対し〈商人の魂は印鑑〉です。

武士の魂は如何に名刀であっても

たんに人切り庖丁にすぎない。

それに対し〈商人の魂〉である印鑑は、

相手を殺すこともあるが。、

使いようでは己が殺されることがある。

しかし、

その〈同じ印鑑〉が使いようでは共に生かされます。

契約書は信頼で共に生かされることがありますが、。

連帯保証人として印鑑を押すことは、

殺されることを覚悟しなくてはなりません。

拡大は良質の人材と資力に余力があるときすべき。

それに逆らい欲と資金ぐりのため拡大します。

拡大して投資と経費がかかり又拡大をします。

その拡大で益々資金繰りに困り又拡大します。

だから、

拡大は無限に続いて巨大店となってくるのです。

その巨大店は、

破滅がやってくるまで生きようと努力ます。

生きる手段として他人の茶碗をも叩き割ります。

そして嘘を隠すための粉飾決算に努力します。

巨大なる大きな嘘は、

正義と美徳に間違えられるものです。

 

五年先を予想するには、

タイムトンネルで五年過去に戻り

その時、五年先の現在を予想していたことが、

〈何故どのようにして予想が外れか?〉の

原因をチエックその要因を基に参考にし

現時点から〈五年先はどのようになるか〉を

想定して判断したほうが的中する確率がよい。

そしたら

世間から〈あなたの予想は的中する〉と

予言者のように言われます。

 

健全なる会社とは、

いつ廃業しても誰にも迷惑をかけずに

負債を残さなく清算して、

退職する社員が支障をきたさないよう

運営をしている会社を指しています。

 

健全な経営者とは、

自分がいつ死んでもよい状態を想定し、

自分自身の利益よりも、

会社の利益のほうをたえず優先して、

たえず会社の損益バランスを考えての

運営している経営者を指しています。

社長は資金繰りと利益追求のみで苦しいものです。

役員は自分の地位保全と販促に追われるだけです。

社員はマイホームと時間の空費と愚痴るだけです。

〈社長が重役のごとく、役員は社員のごとく〉と

一格下がったら会社倒産となります。

〈社員が役員のごとく、役員が社長のごとく〉と

一格上がったら一先ず優良会社の仲間入りです。

 

長い間商売をつづけた古い店を〈老舗〉と

いうのではありません。

〈老舗〉とは、その時代々々の先端を先取りした

新しい商いを続けて生き残った店を指すのです。

縮小することが出来ないと

今さら言ってはならない。

撤退もやる気があれば出来るものです。

自分には才覚があると図に乗って、

勇ましく進軍ラッパで成長したことが、

今では邪魔になっているのです。

 

撤退するのに兵が勝手に行動をすれば

退却となり、退却は敗残兵となって

その部下の統治が乱れてきます。

敗残兵がでれば退却どころではありません。

自分自身の命まで危なくなってきます。

賢い社長は常に貸借対照表を見ながら働きます。

並の社長は常に損益計算書を見ながら働きます。

愚かな社長は売上表のみを見ながら働くのです。

 

賢い社長は将来への銭の動きに気を使っています。

並の社長は月々の銭の動きのみ計算をしています。

愚かな社長は日銭に追われ気をもんでいるのです。

 

並の社長は貸借対照表が何であるか知りません。

愚かな社長は損益計算書の見方を知らないのです。

売上げのみで働く社長は目的がわからずに、

ただ、走るために動いているに等しいものです。

悪徳商人が平気で横行する昨今となりました。

それはこの世に無知な人が多くいるからです。

 

一寸のキズでも仕入れる時に値引きさせながら、

そのキズを知らん顔で騙して売っているのです。

騙して売ることは詐欺に等しいことであります。

無知な人達が多いことをいいことにして

相手の油断に付け込めば、いずれお客は賢いから

「悪徳商人」のらく印を押すことになります。

 

〈盗っ人も三分の利〉と言われる昨今です。

「賢い消費者になって下さい」とお客様へお願い。

他社と比較することは危ないことです。

何故ならば、

他人と己の血圧を比較しているようなものです。

他人と己の体質はもともと違うものです。

他社と自社の社質が違うのでありますから、

他社と比較すること事態が土台無理なことです。

 

他人の内容と己の内容を比較するよりも、

己が健康時の血圧の平均と比較しているように

他社とは関係なく自社の内容が好調のときの

平均値と比較することがベターです。

その時、ライバルの他社を気にしないことです。

苦しいとき〈含み資産〉を当てにしてはならない。

・生産性があって

 処分の必要のない〈含み資産は〉‥‥‥‥‥‥優

・生産性があっても

 処分の出来ないような〈含み資産は〉‥‥‥‥良

・生産性がなくても

 処分が出来るような〈含み資産は〉‥‥‥‥‥可

・生産性がない上に

 処分も出来ないような〈含み資産は〉‥‥‥‥無

 

・生産性のある優の〈含み資産〉を処分するのは、

 愚か者の標本であります。

決断したならば、他人の意見を聞かないがよい。

決断後に他人の意見を聞くほど自信がないなら。

初めから決断しないほうがよいのです。

だから、決断前には一人の意見であっても、

それを聞いて熟知してから

決断しても遅くないのです。

決断を下すため役員の〈全員一致〉の

多数決が必ずしも最善ではありません。

何故ならば、

失敗した時に誰の責任かわからないからです。

まして、企業コンサルタントという先生の

決断することは避けるべきです。

欠点があって繁盛しないときは、

その欠点の要因を改めれば、

繁盛させるという手段があります。

それはその欠点を補えばよいからです。

でも、欠点がないのに繁盛しないときは、

その欠点を改める要因がないのだから

繁盛させる手段は見つかりません。

だから失敗した体験を活かして、はじめから

出直しするよりほかに手立てはないのです。

 

武士は失敗したとき腹を切れば美談となります。

商人は失敗したとき自殺をすれば恥となります。

人材は育てることよりも発掘するものです。

自ら努力するため生まれてきた人物がいます。

そんな人材が環境により目立たないゆえ

認められずに発掘されていないのです。

よい人材も認めてやらないと辞めていきます。

 

独立は〈如何なる資力より脳力〉を必要とします。

愚か者は〈目先の日銭を資本にして〉独立をします。

 

お金を注ぎ込んでの繁盛は、

そのお金が枯れたときは繁盛も同時に枯れます。

真心を注ぎ込んだ繁盛はお金が絶対枯れません。